「仲夏の候」とは?使う時期や読み方と意味・例文を調査!

梅雨とアジサイ

今の時期にぴったりな時候の挨拶があります。

それは「仲夏の候」という表現方法です。今のご時世、手紙を書くことはかなり減ってきたと思いますが、季節に合った四季折々の時候の挨拶を知っておくと大変便利ですよ。

そんな本日は「仲夏の候」とはどんな意味合いがある言葉なのか、そして使う時期はいつからいつまでなのか詳しく解説したいと思います。

「仲夏の候」の時期はいつからいつまで?

まずはじめに「仲夏の候」を使う時期はいつからいつまでなのか見ていきましょう。

日本の暦(こよみ)は、明治維新で新政府となった明治初期に、社会制度の近代化を図り欧米と同列にする目的で、現在の「太陽暦(グレゴリオ暦)」に変更されました。

しかしそれまで、日本では古代から長く「陰暦(太陰暦)」が使われてきました。

四季がはっきり移り変わり、自然の変化も豊かな日本では、農耕を営む生活が中心なこともあって、人々の暮らしの中で暦は重要な意味を持ちました。

このため古来、和歌や俳諧、書物などにも、暦やそれが表す自然の美しさが詠み込まれてきました。

現代でもこうした日本的意識や文化は受け継がれ、日常のあいさつなどでも常に天気や季節が話題になったり、いまだに「旧暦」ともいわれる陰暦の表現や月の名前、季節の言葉が重みを持ち、かしこまった挨拶などでは頻繁に使われています。

ある意味では、正しい暦の知識や「時候のあいさつ言葉」の選択は、日本社会のあらたまった席や儀礼、堅いビジネスシーンなどでは大切な「マナー」の一つともいえるでしょう。

古代からの歴史が積み重なった時候に関する日本語表現には、大変さまざまな種類があります。

その中で今回は「仲夏の候」をご紹介したいと思います。

「仲夏の候」の「候(こう)」とは、古くは中国で、一年を五日間ずつに細分化したその一単位を表したもので、言い換えれば「時候(じこう)」、「季候(きこう)」とも呼ばれます。

すなわち「仲夏の候」のように「○○の候」といえば、季節や天候の状況を特定した今現在、を指すのが通例です。

さて「仲夏」とは、前述した陰暦で「五月」を示す異称とされます。

陰暦と現代の太陽暦とは1か月ほどの時間的差異があり、「陰暦五月」といっても、現在では六月初めから七月初めごろを指すといわれます。

俳諧などでの季語では、夏は「初夏・仲夏・晩夏」の三段階に分けられるとされ、その真ん中が「仲夏」ですので、時期としては陰暦の二十四節気の一つである「芒種(ぼうしゅ)」、すなわち六月六日ごろから、「小暑(しょうしょ)」、つまり七月七日ごろまでを表すといわれます。

「仲夏の候」の使う時期は六月初旬から七月初旬頃までとなります。
 

「仲夏の候」の読み方と意味・使い方は?

次に「仲夏の候」の読み方と意味、使い方を見ていきましょう。

この「仲夏の候」「ちゅうかのこう」と読みます。

仲夏は前述のように夏の三カ月のうち、真ん中の1か月を指すものですので、このように文字通り「夏のさ中」を意味するといえます。

このため「中夏」という字を当てる場合もあるようです。

「夏真っ盛り」が元来の意味だとはいえ、現代日本では六月はまさに梅雨時。

このため「仲夏の候」も梅雨時の六月を示すあいさつの定型的な言い方の一つだといえます。

関東地方などでは例年、六月初旬に梅雨入りし、七月下旬ごろ梅雨明けするのがパターンになっています。

まれに七月初旬に明けてしまう年もあるようですが、しかし「仲夏の候」は、七月を大きく超えた時期にはあまり用いません。

その場合は「立夏」、「夏至」など夏本番を先取りした表現が主に用いられます。

このように「仲夏の候」は、かしこまった手紙、ビジネスレターなどの書面や、儀礼、式典などでの口上でのあいさつにおいて、「梅雨時期の六月」を示す時候の言葉だといえるでしょう。

なお「仲夏の候」のように「○○の候」を文面の冒頭に据える場合は、「拝啓・謹啓→敬白」といった書き出しや結語、またその後に季節を表す時宜を得た文章を添えるのが、一般的なマナーになっています。

ではそうした例文を次にご紹介しましょう。
 

「仲夏の候」の例文を教えて?

最後に「仲夏の候」の例文をご紹介します。

例文

「仲夏の候」を使った例文としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 謹啓 仲夏の候、貴社におかれてはますます。ご清祥のこととお慶び申し上げます。
  • 拝啓 仲夏の候、紫陽花が雨に濡れて美しく咲く季節となりました。
  • 仲夏の候、蒸し暑い日々が続いておりますが、皆様にはお変わりございませんでしょうか。

まとめ

どうでしたでしょうか。

「仲夏の候」の使う時期や意味、使い方、例文について詳しくご紹介しました。

昨今、スマホでLINE、メールが主流となりなかなかお手紙を書くこと自体、減って来ていますが、たまには自分の思いを手紙にしたためるのも良いと思いますよ。

その際に時期に合った時候の挨拶をさりげなく綴っておくと、一目置かれるかもしれませんね(笑)

是非、活用してみてください。