「恫喝」の意味と使い方は?「恐喝」との違いと使い分けを調査!

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みなさんは「恫喝(どうかつ)」「恐喝(きょうかつ)」の違いを知っていますか?

「恫喝」よりも「恐喝」の方が聞きなれている言葉だと思いますが、どんな場面でどんな意味合いのある表現方法なのか気になると思います。

そこで「恫喝」の意味と正しい使い方、そして「恐喝」との違いと使い分けについて詳しく解説したいと思います。

「恫喝」の意味と使い方は?

まずはじめに「恫喝(どうかつ)」の意味と正しい使い方を見ていきましょう。

「恫喝」という言葉は名詞です。

やや難読漢字に属しますが「どうかつ」と読みます。

一般には「恫喝する」と下に助動詞を補って用います。

「恫喝」の「恫」という漢字は、「どう」または「とう」と読み、「痛む、悲しむ」や「心が痛むようなつらさを感じる」といった意味、または「おどす、おどかす」、「大声を出すなどして相手をおびえさせる」といった意味を持ちます。

現代中国語でも同じ意味を示しますが、かなり古い文語表現だとされています。

一方「喝」という漢字は、「口」と「曷」という字で成り立っています。

「口」は人間の器官の口を示し、「曷」は「口から息が出る様子」と「死者の前で、人がその死者が蘇るよう請い求めるさま」を表しているとされます。

このことから「喝」は元来は「高々と何かを言う」という状態を指し、転じて「大声で怒鳴りつける」、「叱る」、「さけぶ」といった意味に用いられるようになりました。

なお「喝」は、仏教の一派の禅宗で、誤った考え方などを叱るときに僧侶が発する言葉としても知られますが、今では某テレビ番組での大御所野球解説者の「キャッチフレーズ」としての方が、一般の方にはお馴染みかもしれません。

このように「恫喝」は似たような意味合いの二つの漢字で構成され、「人を大声などでおどして、恐れさせること」を意味します。

「恫喝」は必ずしも大声や罵詈雑言などで直接暴力的に相手を脅す行為だけでなく、相手を心理的に怖がらせたり、萎縮させたりする場合にも使われることがあります。

「恫喝するような言い方」、「恫喝的な態度」といった用例の場合は、そうした意味合いが強いといえます。
 

「恐喝」の意味と使い方!

次に「恐喝」の意味と使い方を説明します。

「恫喝」と似た表現に「恐喝」という言葉があります。

こちらは「きょうかつ」と読みます。

元来は似たような成り立ちの字と意味合いの熟語ですが、「恐喝」は現在では法律用語に規定されており、具体的な犯罪行為を示すことがもっぱらです。

刑法二百四十九条に「恐喝罪」という犯罪が規定されています。

これは暴力を用いてや、相手が拒否できない弱みを握ることで脅迫し、相手を怖がらせ、金銭や財産などを脅し取ることを目的とする行為のことです。

一般に「恐喝」とは「相手の弱点や秘密につけこんで脅すこと」を意味しますが、「恐喝する」という表現は、現在の日本語では「弱みに付けいって、金銭などを脅し取ったり、意に反して言うことを聞かせようとする」といった意味合いが通例になっているといえます。

「恫喝・恐喝」の違いと使い分け方は?

一方「恫喝」は、前述のように「大声などで相手を怖がらせる」という行為を示します。

そこには「相手の弱みにつけ込む」や「金銭を脅し取る」といった意味合いは含まれません。

「恫喝」はいわば相手を怖がらせるのが目的であり、「おどかす」、「おどす」といったニュアンスに近いといえます。

もちろんそれ自体正しい行為ではありませんし、「恫喝して金を出させる」、「恫喝して強要する」というように、ほぼ「恐喝」に近い用例もあります。

ただ「恐喝」は「意図的に相手を陥れ、その財産や権利の侵害を狙う」といった意味合いが強く、「恫喝」よりさらにストレートに、法的な犯罪行為を指す違いがあるといえるでしょう。

このため「そんな恐喝的な言い方はよせ」といった比喩の表現は、あまり適切とはいえません。

「恫喝・恐喝」の例文を教えて?

最後に「恫喝・恐喝」の例文をご紹介します。

「恫喝」の例文

「恫喝」の例文としては次のようなものが挙げられます。

  • 人を恫喝するような物の言い方はやめてほしい
  • そんな大声を出すと恫喝しているように聞こえるぞ
  • 今回の首脳会談で向こうの大統領が領土問題に一切触れなかったのは、無言の恫喝にも受け止められる

「恐喝」の例文

また「恐喝」の例文には次のものがあります。

  • あの中学校では、下級生が上級生に小遣いを脅し取られる恐喝行為があったと、問題になっている
  • 人の弱みにつけこんでおいて、『誠意を見せれば考えてもいい』などと言い放つとは、恐喝以外の何物でもない

「恫喝・恐喝」の例文をまとめてご紹介しました。

まとめ

どうでしたでしょうか。

「恫喝」の意味と使い方、そして「恐喝」との違いと使い分け方について詳しくご紹介しました。

おさらいをすると「恫喝」は金銭を脅し取ったり奪い取ったりすることではなく怒鳴りつけたり威圧的な態度で相手を怖がらせるといった意味合いがあります。

一方、「恐喝」は相手の弱みに付け込み金銭を奪い取る犯罪的な行為のことを指します。

ニュースや新聞などでよく「恐喝」という言葉を見聞きすると思うので、日常的な表現方法として認識している人も多いと思います。

「恫喝」と「恐喝」の違いと使い分け方をしっかりと覚えておきましょう。